うつけ者信長

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幼き吉法師は湯帷子の袖をはずし、半袴をはき、火打ち袋などをぶらさげ、髪は茶筅に結い、紅や萌黄の糸で結び、太刀は朱鞘のものをもちいる恰好はまさに異端児。配下は全員赤武者とし、市川大介に弓、橋本一巴に鉄砲、平田三位に兵法を学び、鷹狩を好んだ。 町へ繰り出した吉法師一向。 「うむ、この柿はうまいのぉ。」 「吉法師様、あたりのものを勝手にとって食うてはいけませぬ。」 「良いではないか、平手。おいそこの商人。その餅をくれ。」 「吉法師様、歩きながら餅を食うなどだらしがないですぞ!」 「平手、肩を貸せ!」 「肩にぶら下がり歩くなどもっての外!我慢を覚えてくだされ。」 このころから吉法師、おおうつけと呼ばれ町でも騒がれるようになった。 ー自己破壊傾向1- 公の場での反社会的行動 社会的におかしい行動をとっている。
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