第1~始まりのだいち~

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「フハハハ、人がまるでゴミのようた」 携帯のカメラ機能を使って 岩山から一望できるものを動画で納めていく 山下の人々から始まり上にあげてグルリと一周まわる 「保存完了っと あと此処でできることは……」 見下ろし彼らを観察しはじめる (幾つかのグループに別れて話し合いしてるけど、はぐれてる奴もいるな……ハハ あのオヤジハブられてら あとは 学生?でも向こうのグループ同じ学校だよな、制服同じだし) その少年は岩に寄りかかり、独り何もない虚空に指先をしきりに動かしている (あれって確か……) 「ステータス?っうお」 目の前にいきなり透明の板が現れ 足を踏み外し山頂に倒れこむ 板は顔の前一定の距離を保ち存在している 「痛って~これが出てきたってことはVRのなかなのか」 (VRの中は痛みが十分の一になるはずだし 怪我もこうはならないはずなんだが… ) 指先に視線を向け考える 彼の指先は慣れないクライミングのせいで右手の中指と人差し指の指先の皮がズリ剥けていた 腕の一本足一本などの大まかな『怪我』は有れど VRゲームのどのソフトでもこんな仕様はない それは発売前の物もふくまれ 彼は仕事柄その事を知っていた (取り敢えずこれは大事な情報源だな)
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