異空間での目覚め

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・・・・・(ん?)・・・・・ 仰向けの状態で 何かが頭と足に触る壁のような物から気が付く、 私は寝ていたのだろうか? だとしたらよく寝た気もするのだがまわりは真っ暗闇である、 いや 何となく右下の方からうっすらと光の線が見える、 まぁ 今から記憶があるって事は、恐らく寝てたんだろうな しかし頭と足が壁に付くなんて部屋が縮むわけないから、 私の身長が激的に成長したとしか思えないな、 と未だ寝ぼけた状態で、それはあり得ると矛盾した考えを起こしてみた。 その内にようやく覚醒された脳で現実を把握してみた。 (身体は左右に動くから誰かに捕らわれたわけでもなさそうだ)  と同時に光の筋から頭には童話の「鬼婆」の話が頭をよぎる。 (ん?) 新たな感触を頭で気が付く。 枕かと思っているのはタオルだ・・・・いや ようやく自分の場所が理解できた。 完全に目が覚めた私はタオルと思った浴室の前の足拭きマットを触り 頭は風呂場の扉に、足はトイレのドアにしっかり納まって寝ていた洗面所に居た事に。 まず 「何で?」である。 洗面所で考えているのもあれなので扉を開けて台所に出てみる、 すると台所は電気が点いており、  その先の居間では電気とテレビがこうこうと点いていた。 そう「私以外の誰かが住んでいるように」だ、、、。 しかし誰の気配もなく、生まれつき楽観的な私は視力がぼやけている事から、 昨晩帰って来て居間と台所の電気を点けて洗面台でコンタクトレンズを外してその場で寝てしまったんだと、 初めての事にドキドキしながら結論付けてみた。 うん、きっとそうなんだ。 そして昨晩に何が遭ったか、多重人格にでもなってしまったかのような自分に問いかけてみたのである。
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