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しかし、その考えとは裏腹に刹那の元に人がやって来た。
「お兄ちゃんやっと見つけた。遅いよ」
刹那と同じ銀色でショートカット、青色の目をした少女だ。
その容姿は現実よりも大人っぽく見えた。
「えっと……ひなだよな?」
刹那は不安げな声で聞いた。
「そうだよ、お兄ちゃん♪やっぱりアバター選択は間違ってなかったお兄ちゃんってばカッコいいよ」
日向子は刹那を見て、うんうん、と頷いていた。
「これはなかなかのカッコ良さだねぇー」
日向子の後ろから漆黒のポニーテールをした女性がいた。
「えっと……今度はアヤだよな?」
刹那は先程と同じように不安げな声で聞いた。
「うん、私は彩音だよ!そんな事より早く移動しようよ。レベル上げ遅れちゃうよ」
「そうだね、じゃぁ走ってこ。《走り》は欲しいしね」
彩音の言葉に日向子も賛成し、人混みを抜け出し3人は走り出した。
刹那は何も発することなくただただ2人に従った。
「今から草原行っても混んでるだろうから東の森でいいか?」
彩音の言葉に日向子は頷き、刹那は首を傾げていた。
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