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『何が香川君は悪く無いだ……。何が気にする事はないだ……。内心は鼻で笑っているんだろ?どうせお前は慈悲の心を持っている自分に酔っているだけだ……』
俺の心は、半年前から歪んだままだ。
あの事件さえ起こら無ければ、こんな性格にはならなかったのだろうか。いや、あの事件があっても無くても、腐る人間は腐る。
自分の心と会話をしながら外靴に履き替え、クラブ活動をしている生徒達を横切って帰っていく。野球部の連中が俺を見てヒソヒソ話をしているが、その会話は安易に想像出来る。
『殺人鬼の息子』
コレが俺の、今のあだ名だ。
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