第六章 砂時計

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「俺の所にも来たんだ……白石がフェイスログに書いていた子供が」 「嘘……」 目を大きく見開いて驚く彩乃に、慶太は冷静に話を続ける。 「嘘じゃない。 月曜日の帰宅途中、不自然に一人で歩いている少年が来て俺に余命を宣告した。 その少年の言っている事が真実なら、俺はあと5日後に死ぬ」 慶太の告白を聞いた瞬間、翔馬が最後に残した言葉を思い出す彩乃。 ≪お姉さんの命の期限は……残り7日と6時間。 偶然だけど、僕がさっき命の期限を宣告したお兄さんと同じだね≫ ハッとした表情で慶太の顔をジッと見つめる彩乃。 「確かに、私の所にあの少年が来た時、同じように余命宣告した男性が居る事を話してた。 自分の事ばかりで全然気にしていなかったけど、慶太君の事だったなんて……」
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