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声を掛けられる事など想像していなかった俺は身体をビクっとさせて立ち止まる。振り返って斜め下を見ると、少年が不敵な笑みを浮かべて俺を見上げていた。
「なんだ……何か用か?」
俺の問いかけに少年は真顔になり、ゆっくりと口を開く。
「お兄さんの消命期限、教えてあげようか?」
何を言っているのか理解出来ない俺は膝に手を置いて少年に質問する。
「ショウメイキゲン?何を言ってるのかわからないけど、あんまり大人をからかうんじゃ……」
「からかってなんか無いよ。僕は人の顔を見ただけで、その人がいつ死んじゃうか分かるんだ……」
少年の発言に言葉を失った俺は、手の込んだドッキリかと思い辺りを見回す。
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