第零章

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どう倒すか。考えるのは、それからだ。まずは、スピードで翻弄するか。    【セレーヌ】発動。 月の光がゼロを包み込んだ。 これで、俺は、いつもの二倍のスピードで動ける。 神殿中を飛び跳ねた。 これでどうだ。やつには、俺の姿は、捉えられない。 アポロは、ゼロの姿を捉えきれてなかった。 『早いな、だが、ここら一帯を火の海にすれば、問題ない。』 アポロは炎の塊をいくつも作り、それを辺りに撒き散らした。 「マジかよ!!」 このままじゃ焼け焦げちまう。 アポロの背後に着地した。 一か八かだ。俺は、地を蹴りアポロとの距離をちじめた。 「くらえ!!」 剣を横に全力で振った。 アポロは、切られる寸前に一瞬にして焔の剣を作り出して、俺の剣にぶつけた。 キィィィーー 剣と剣がぶつかり合う。 「ウオォォォ!!」 『フン!』 キィン――― はじかれた。 なんつー力だよ。一発が重い。こいつ、炎を操るだけじゃんねーのか。 アポロは、呆れたように、 『この程度で、神に挑もうなど、百年早いは、!!』 「なんだと!!」 言わせておけば。ぜって殺す。もう、全力だ。   【ゲーラス】発動。 アポロに黒い光が当たった。そして、アポロの動きを減速させた。
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