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二回目になると慣れてきたのか、目を開けてすぐに身体を起こした二人は臨戦態勢をとった。
青空は腰に下げた長剣の柄を握り、若草は懐から拳銃を出してトリガーに指をかけた。
半ば無意識にやっていた事なので、今更周囲を見渡す。
空は晴天の青空。白い雲が嘘みたいにプカプカと浮かび、茶色い地面に緑の葉をつけた木が生えている。しかも。
♪テテッテ、テテッテッ♪
音楽までついている。
「若草、なんかすごく平和なんだが?」
「俺もそう思うけど、でもコレはあんまり平和じゃないかもよ?」
眉間にしわを寄せる青空とは対照的に、若草はここが何処だか見当が付いているらしい。
「ココは......ゲームの中だ!!」
ビシッと空を指差した若草に、青空は蹴りを入れた。
「寝言は寝て言え」
「冗談で言ってんじゃないって!!その証拠に、ほらっ」
若草は蹴られた尻を撫でながら、もう一度空を、いや......上を指差した。
そこには、時間のカウントと思われる数字の羅列があり、ひとつまたひとつと形を変えていっていた。
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