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「詳しく聞こう」
そう青空が言うと、無精ヒゲの男はニヤリと笑って詳細を話し始めた。
どうやら、とても美しいお姫様が捕らえらているらしい。しかしその場所が少し特殊でよほど腕の立つ戦士か、よほどの馬鹿でなければ向かうことは出来ないだろうと言われている。
そこで、数々の武勇伝を持つこの二人に話を持ちかけたのだそうだ。
とても嘘くさい話だが、報酬を聞いた二人は目の色を変えた。
「「引き受けよう」」
こうして【お姫様奪還】というクエストを引き受けた二人の冒険が始まる。
店を出ようとした二人の腕が、ガシッ!っと掴まれた。
振り返ると、店主のオヤジが唐揚げをサービスしてくれた時とは180度違う意味の笑顔で言った。
「会計がまだだぜ?お二人さん」
青空と若草は小さく舌打ちした。あわよくばこのままトンズラする気でいたから。
「オヤジ!!今日の分ツケで!」
若草の申し出は当然却下された。
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