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キッチリ飲んだぶん、食べたぶんの料金を払った二人は、改めて無精ヒゲの男に問うた。 「ところで、どこにいるんだ?そのオヒメサマは」 青空がそう言うと、無精ヒゲの男は「はぁっ」と呆れた顔でため息をついた。 「あんたら、なにも聞かんで出て行くから......。こりゃ、戦士ではなく馬鹿の方だったかと心配しておったよ」 「いっ、いいから教えろよ!!」 若草の顔が馬鹿呼ばわりされた羞恥に赤く染まった。無精ヒゲの男は懐から一冊の本を取り出した。 「こいつから、行くのさ」 「「......はぁ?」」 訳が分からずに疑いの目を向ける二人にかまわず、無精ヒゲの男は本を開いた。 「道なりに行けばたどり着く。道中、気をつけてな......」 その声を最後に、無精ヒゲの男が青白い光に包まれて消えた。いや、光に包まれているのはこちらのようだ。 いっそうまばゆく辺りが白い世界に包まれたかと思うと、青空と若草は先ほどまでいた騒がしい酒場とは全く違う場所にいた。
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