秋の収穫祭

＊＊ 運動会 ＊＊

漢たるもの、常に己を磨き、己の限界を超えるべし

我らが『絆愛高等学校』は、堕落しきったこの時代、真の漢(おとこ)を目指す熱き男達が、日々血と汗を流しながらも、更なる高みを目指している男子校なり。

そんな我らを率いるは、偉大な学校長“大田原権蔵”。

大田原校長の崇高なる精神に導かれ、清廉潔白かつ豪への道を歩んでいく。

なお大田原校長は、かの暴走王を彷彿させる風体で、自身もあらゆる武道を体得しており、『校長の背後をとろうとするは、偏に死あるのみ』と脈々と語り継がれている。

小春日和の今日は、絆愛高等学校の伝統ある『運動會』である。

巷の軟弱な学校で行われる『運動会』等と一緒に考えるなど言語道断！

我らが絆愛の『運動會』、真の漢に軟派なジャージなどと言うものなどの着用は許されず、裸足に古来より我が国で愛されし褌一つで行われる。

褌は、“名は体を表す”とはまさにこの為にあると言っても過言ではなく、つくりからも既に表しているように“衣”偏に“軍”、つまりは戦闘服に由来する。

これほど真の漢に適した着衣はなく、また、自らが武器を持たず、己の肉体のみを用いてこの戦いの場に挑んでいることをまわりに知らしめるのだ。

余談ではあるが、在学中は常に下着も褌と校則にも記載され、破廉恥極まりない西洋かぶれな下着は御法度の為、即時没収。罰として一週間の褌一丁生活と全トイレの掃除と言う厳しい罰が待っている。

我が校は各学年３クラスずつ、計９クラス学年関係なく競いあう。

そして、今年はトップになったクラスの中から更にクラス内でトップなった者にだけ、大田原校長より夢の賞品が与えられるという。