▽日常

3/9
134人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
現在時刻8:30。 西島隆弘、走っています。全力で。 西「遅刻だぁああああああ。」 ただひたすらに走りながら前だけに集中していると ふと、見覚えのあるスクールバックが曲がり角から見えている。 西「…なんで?」 でもまだ本人だと決まったわけじゃない。 必死に呼吸を整え、そっと角を曲がる。 西「…宇野……ちゃん」 そこにいたのは、愛しい愛しい人で。 彼女は、俺を見るなりプイっと後ろを向いてしまった。 西「なんでいる…の?」 それもそのはず。 俺が起きたのは8:00ごろ。 SHRが始まるのが8:15。 学校まではここから30分ほどかかるので、今の時点で完全遅刻。 そして 西「うおぉ!やっべ、宇野ちゃん」 ケータイを開くとすでにメールや着信でいっぱいだった。 "今どこ?" "学校遅れちゃうよー" "私、先行くね。" 先に行くと言っていた彼女が曲がり角で待っていた。 …そんなの驚くに決まってる。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!