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あの女の方はいったい誰なのでございましょうぅ。
廊下で座り込んだまま途方に暮れる紫子を見かねたのでございましょうぅ。
ジョルジュ・フランソアーズ・マサドニアは潤んだ大きな目で紫子の顔を見つめ、そっと優しく膝の上に前足を置いたのでございますのぉ。
そして、、ゆっくりと立ち上がりジョルジュ・フランソーズ・マサドニアは歩き始めたのでございますぅ。
それにつられるように、涙をぬぐい紫子もよろよろと立ちあがりその小さな後姿を追いかけたのでございますのぉ。
もう、あやしい声は漏れてございませんでしたのぉ。
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