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起き上がろうとしている彼に駈け寄り
「動いてはいけませんわよぉ!」
といって彼の横にしゃがんだ。
「ありがとう…君…強いんだね…」
彼はかすれた声でそういうと、かすかに笑った。
「そんなことございませんわよぉ
相手が弱すぎたのでございますわぁ(フフフ)」
といって紫子も笑う。
「傷の手当をしなければなりませんわねぇ」
「だいじょうぶだよ…このくらいの…き・ず…痛た!あ~」
起き上がろうとして痛みに耐えられず、倒れそうになる。
紫子は反射的に彼を支え
「だめですわぁ…!…ご無理をなされては…」
ジョルジュはどこかの三流ドラマのようなシーンを見ているようで
「あああ~!」
と大あくびをした。
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