カゲロウデイズ

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「もう今日は帰ろうか」 不思議がる君の手を引き、歩いて道に出た時、周りの人は皆上を見上げて口を開けていた。 どこからか落下してきた鉄柱が、君に突き刺さって、地面に着地する。 人々のつんざく様な悲鳴と、近くの家の軒下に下がる風鈴の音が木々の隙間で空回りする。 ワザとらしい陽炎が 「夢じゃないぞ」 って嗤ってる 倒れた君の横顔、どこか笑っている様な気がした。
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