6147人が本棚に入れています
本棚に追加
「えーと、ここらへんに・・・あったあった
はい、見てみて」
机に山積みにされた紙の束から
類が急いで取り出したものは
真っ白な一枚の手紙
「何だ、それは」
「いいからいいから」
いいからって・・・
そう言われても身に覚えもない物を見るのは嫌なんだが
かさ
全く身に覚えのない手紙を急かされるまま渋々開ける
力強く整った文字、中々特徴的だ
この文字は・・・
[飛鳥、久しぶり!!
飛鳥の大好きなお父さんだよー!!]
「・・・」
「お兄ちゃん破れてるよ、紙」
おっと、危ない
類の冷静なコメントに過ちを犯すことは無かった
あー、あれだあれ
やたらハイテンションな書き出しにイラついた
[今回は飛鳥にお知らせがあるんだ、
飛鳥の行く学校は僕が理事長を勤めている所に決定だよー!!]
・・・は?
「・・・父さんの所って、男子校だよね?
お兄ちゃんの希望した学校ってどうなったの?」
何だこのオジサン
妄言吐いてんじゃねえぞ?
俺は普通の共学に合格したはずだが?
最初のコメントを投稿しよう!