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「私の家」
「ブフーっ!?」
思わず漫画みたいに吹き出してしまった。
「ゲホッ、ゲホッ……お前今なんて言った?」
慌てて聞き返す。
しかし彼女はいたって真顔で、
「次に行きたいところは私の家です。」
「ちょ、お前本気か!?俺はお前とそーゆー関係になるつもりはないぞ!!」
「そーゆー関係とは?」
「付き合うってことだ。」
「えぇ~~~~~~。」
「俺は行かねーぞ。」
コイツの家に行ったらどんなトラップがあるかわからないからな。
玄関ひ入ったとたん、クロロホルムで気絶させられるやもしれん。
「別にやましいことはしませんよ。ただクリスマスイブなんでちょっとしたパーティーをしたいだけなんです。」
「パーティーなら友人とでもやってろ。」
「私は浦川サマとしたいんです。私にとって浦川サマは友人以上、恋人以上の人なんです。」
「俺にとってお前は恋人以下、友人以下だがな。」
「ということは±0で友人になりますね!」
「ならねえよ。それに±0だとせいぜい知人程度だ」
「とにかく、これでラストですから。私の家でご飯たべて終わりですから。」
「…………。」
コイツはもう引く気はないようだ。
こういう奴は言っても無駄だと俺の愛読小説に書いてあったような気がする。(別に変なものは読んでないぞ。ただのファンタジーだからな。)
…………はぁ。
「わかったよ、メシ食ったらかえるからな。」
「はいっ!じゃあ逝きますよ!!」
………これは死ぬということなのだろうか?
俺は半強制的に東雲宅に連れていかれた。
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