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――「飲み物は何にされますか?」
「何でもいいです。」
……損した。
家具屋でよく見かけるような木製のテーブルとイス、部屋の角に置かれた大きくも小さくもないテレビ、少し前にCMをやっていた左右どちらからでも開けることができるという冷蔵庫。
ザ・一般家庭といえるくらい普通だ。
……しかし、まだ何かあるかもしれない。
実は家具や家電には全く興味が無くて食い物はめちゃくちゃ豪勢だとかあるかもしれない。
「お嬢様、今日は奮発してケ○タッキーもありますよ。」
……やはり俺の早とちりだったようだ。
金持ちがケ○タッキーを買うわけがない。
ましてや奮発して買うわけがない。
「今度はどうしたんですか?」
「いや、数分前の自分が馬鹿らしく思えてきただけだ。」
「?」
「気にするな、深い意味はない。」
「そうですか、じゃあいただきます。」
「………いただきます。」
勢いよく食べ始める東雲に圧倒されつつケ○タッキーのチキンを食べる。
うん、安定したこの美味しさは流石ケ○タッキーである。
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