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高校への入学を終えてから4ヶ月が経ち、夏休みを迎えた。
俺の名前は山城勇気。
彼女もいなければ、キスもしたことのないごく普通の童貞だ。
友達には、はやく童貞を卒業したい!と、言っているが、そんなことはまだ先の話。
俺は彼女が作りたくて仕方がなかった。
理由はないが、彼女が欲しい。
自分の欲求を晴らすためだとか、見栄を張りたいなどという、くだらない理由なんかじゃない。
まっとうな答えなど持ち合わせてはいない。
とにかく彼女を作りたくて仕方のない俺は、付き合えるなら誰でもいいと思っていた。
夏休みまでには恋人を作りたかった俺は、手当たり次第に声をかけた。
1発目に声をかけた人は杉森友紀菜。
中学校の時の同級生で中3のクラスメートだ。
顔は普通。陰キャラだった。
俺は友紀菜に付き合ってくれないかと頼んだ。
友紀菜はしぶしぶ了承してくれた。
俺は満足感に浸っていた。
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