その名はウィザード

4/29
前へ
/29ページ
次へ
「長旅お疲れ様でした。疲れたでしょう?」 「いえ、まぁ……それより、ここでかいですね」  シフォンの言葉に、タクミは建物内を見渡しながら答える。 「この学園は世界中から生徒が集まる場所ですので、国家もそれなりに予算を使っていますのよ」 「へぇ……なんか納得ですね」  少し先を歩く生徒会長も、日本人ではないようだ。  ドゴォン!! 「っ! なんだ!?」  轟音が聞こえ、タクミは反応する。音源は五十メートル……いや、百メートルほど先か。戦いの音が聞こえる。 「驚かせてごめんなさい。いま、二年生のカーニバルがあってますの」 「カーニバル、ですか?」  聞き慣れない言葉に、タクミは首を傾げた。
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!

54人が本棚に入れています
本棚に追加