FILE3:shot

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それと同時刻 健太もまた、一人の男の元へたどり着いていた 男に襲い掛かるゾンビ犬を銃で狙い撃ち、何とか目の前で止まる 「な、何だ……? 君は誰だ?」 健太が助けた男は、尻餅をついたままの体勢で聞いた すると健太はバイクを降り、男の前まで近づくとおもむろに男の肩を掴んだ 「怖かったぁぁぁぁ……」 男は健太の言葉に目を丸くする 健太は男の肩をつかんだまま口を開く 「怖ぇぇぇぇえ! マジ死ぬかと思った! なんとか当たったからいいものの! 外れてたら俺死んでたし! もうアンタに運転任せた! もうこんなバケモノマシン乗りこなせるか! 千尋のやつどんな改造したんだよ!? 危うく死ぬとこだボケェェェェェ!」 男は少しの間目を丸くして健太を見詰めると急に笑いだした 「なに笑ってんだコルァァッ!? こちとら死にかけてんだぞ!?」 笑われたとわかった健太は顔を赤くして男に掴みかかる 「いやあ、面白いやつだな。急にゾンビ犬が死んだから誰かと思ったらこんな面白い少年だったのか! ……さて話を戻そう。先程は助かった、礼を言う。それで運転だったか? それなら任せろ、運転は得意でね。それにそのバイクにも興味がある」 男は掴まれているにも関わらず笑いながら言った 今度は健太が目を丸くする番だった 暫くすると、男が手を差し出した 何事かと思い、身構える健太だったが男は笑いながら自己紹介を始めた 「クリス・レッドフィールドだ。よろしく!」 笑い続けるクリスに毒気を抜かれたのか、健太も笑いながら手をとった 「……へっ。宮河健太だ。取り敢えず運転は任せた」 クリスはそれを聞き、満足そうに笑いバイクに跨がった 健太もそれに続き、クリスの後ろに乗る こうしてバイクは洋館へと走り出した
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