6人が本棚に入れています
本棚に追加
その日、平和島正明は“偶然”何人かの友達を家の前に待たせているにも関わらず寝坊した
勿論時計を見て飛び起き、友達たちに謝り倒し、全力で学校へ走っていったのだ
だが、友人達と学校に着いたとき、学校は学校ではなくなっていた
ガラスには血が飛び散り、教室のなかには友達だった"モノ"が蠢いていた
絶えず聞こえてくる悲鳴と呻き声に、そばにいた女友達が耳を塞いでしゃがみこんだ
「どうなってんだよ、これ」
隣にいた健太が呟いた
顔は青く、震えている
正明自身、いまだに信じられなかった
だが、今するべき事は学校の入り口で震えていることではない
そう考えた正明は震えている彼らを立たせ、走り出した
その時、彼らの頭上が急に暗くなる
何事かと上を見ると、ヘリが近くまできていた
そしてヘリの中から男が顔をだし、大声で叫ぶ
「ここは危ない! 君達! 早くヘリに乗るんだ!」
正明達はそれを聞き走り出す
後ろを振り向けば学校内からゾンビが今にも溢れだそうとしていた
スピードを上げ、全速力で走る正明達
ヘリはエンジンをかけ始めた
まず、健太がヘリに到着し、乗り込む
そして次についた正明をヘリに引っ張り上げ、その近くにいた千尋も引き上げる
何とか全員乗り込んだのを確認し、ヘリは飛び立つ
正明が窓から校庭を見ると先程まで自分達がいた場所はゾンビに埋め尽くされていた
最初のコメントを投稿しよう!