お泊まり

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「…そいやこいつ…。」 卓斗が心当たりがあるように小さく呟いた。 しかしあたしは余計なことを言われたく無かったために…。 「あだ!!」 少し無理があるが卓斗の足を思いっきり踏みつけた。 言っておくがあたしのオカルト嫌いは兄貴2人のせいだ。 小さい頃嫌だと泣き叫ぶあたしを兄貴2人は面白がって何度もお化け屋敷に連れ込んだ。 あの時の恐怖は今になっても消えない…。 ちなみにあたしはその頃お化けを撃退する力も考えも無かったために…。 ひたすら拓也の足にしがみついてた気がする。 まぁそれどころじゃなくてよく覚えていないが…。 この馬鹿兄貴2人のせいだってことはよく覚えてる!! 「姫なに?」 「あんたのせいだ!!」 「ぐべ!!」 無償に腹が立ったため百合直伝の頭突き。 相当効いたらしく椅子から転げ落ち額を押さえながらゴロゴロのたうちまわっている。 …。 あたしはそれを冷めた目で見ると咲さんにすみませんと謝った。 「じゃあ続けるわよ。 期間はさっきも言った通り一週間で9月10日から。 10日の朝五時にここで集合。 そこで最終チェックと必要な変装道具を渡すわ。」 「はーい。」 .
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