潜入

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チラッと鏡を見てみればやっぱり素顔とは全く違うあたし。 うん、あたしにはやっぱり黒ぶち牛乳瓶底眼鏡が似合うんだ。 あたしはもうお決まりの眼鏡を咲さんから貰った。 もうこれがあたしのチャームポイント?特徴になりつつある。 ってか、これがあたしの特徴って…。 まぁ元々地味顔だから仕方ねぇけど。 「着いたぞー。」 小窓から顔を出しあたし達に合図を出す翔さん。 「周りには?」 「誰もいない。」 「オッケー、じゃあまず愛ちゃんと拓也行ってらっしゃい。」 「おう!!」 拓也と咲さんはお互いの拳を軽くぶつけ合う。 「姫もやってこい。 絶対に死ぬんじゃねぇぞ。」 「あぁ。」 あたしに真剣な目と顔を向ける卓斗に驚いたが笑って頷いた。 そもそも今回は薬の調査。 確かに中毒者は情緒不安定、出くわしたらどうなるかは想像がつく。 まぁ、あたしがそんな程度の奴等に負けるとは思わねぇけどな。 晃達にも学校で、と手をヒラヒラさせながらトラックの荷台から降りる。 「行くか。」 「おう。」 .
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