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今のあたしは愛華をご褒美として短気な自分と闘うんだ!!
「それじゃあまずテキストの24ページとノートひら…」
ガラガラ―――。
「いて…。」
遅刻で馬鹿なのか、男が1人堂々と前のドアから教室に入って来た。
「…誰。」
「英語科教師姫川琥珀。
今日から一週間このクラスの担任。」
「…あっそ。」
気だるそうに男は頭をボリボリかくと一番前で窓側の席に座って寝始めた。
…そっちがあたしに聞いてきたのにその反応?
…遅刻してきてその態度?
…あたしに報告は?
数秒で寝息までたて始めた男にイラっとする。
あたしは教科書を持ったまま、ツカツカと足音をたてて近付く。
が、起きる気配はゼロ。
「…早水、起きろ。」
「………。」
「…起きろ。」
「…………。」
こいつの名前は早水和樹。
ここのクラスの奴は咲さんにあらかじめ資料を貰っている。
なのでクラス全員、名前と顔が一致していた。
まぁまだ怪しい奴がいるけど。
あたしが早水を起こそうとするとクラスメイトは全員少し距離をとった。
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