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田中は慌てたように前髪を触るが…実際ゴミなんて付いていない。
適当についた嘘だ。
「そこじゃありませんよ。
目を瞑ってくれますか?」
「あっはっはい!!」
なぜだかわからないが顔を真っ赤にして目を閉じる田中。
あたしは意味が分からなかったが…。
トンッ!!
「……。」
無言で手刀を入れ気絶させた。
崩れる体を一応受け止め田中の椅子に座らせた。
そして机の上でどっかのクラスでやったテストを見つけ机の上に広げる。
手にはキャップを持った赤ペンを持たせ…。
まるでテストの採点中についウトウトしちゃった人、を作り上げた。
あとは目が覚めたときにあたしが適当なこと言って誤魔化せば良いだろ。
あたしはとりあえず教員全員の机を見始めた。
ここ、空気悪いと思ったからいくつか出ると思ったんだけど。
ガサガサと、他人の机をあさる。
…それにしても…。
「汚ったねぇな…。」
男しかいないから仕方無いんだろうけど…職場に女が1人もいないのってどうかと思う。
例のごとく、女があたしまた1人だったし。
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