潜入

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「プッ…!!」 万年サボり間のあいつ等が真面目に授業を受ける所なんて想像できねぇ!! あたしはなんとか爆笑の波を落ち着かせると階段の前に立った。 上から攻めてくか、下から攻めてくか。 でも外にある体育館とかも見てみたいし、上から攻めてくか。 あたしはそう決めると階段を鼻を効かせながらゆっくりと上がった―――。 ――― 「ここは違うっと…。」 あたしは家庭科室の扉を閉めながらそう呟いた。 今までに特別教室…科学室や音楽室、美術室など見てきたが臭いはしなかった。 「どこにあんだろ…。」 まず生徒が薬の存在を知らなかったとしたら…。 生徒が出入りする場所に隠す可能性は低い。 薬といったら保健室だが…あそこは独特の臭いがして…。 開けたら最後、速攻で扉を閉めた。 「外に行ってみるか…。」 あたしは保健室のすぐ近くにあった玄関で、内履きから外履きに履き替えると外に出た。 まだ残暑が残っているせいでこの格好は少し暑い。 「えーと、体育館は確か…。」 .
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