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「んん―――!!」
口を男子生徒の手で塞がれ叫ぶことはできない。
必死に抵抗しようにも腕は押さえられてれはどうしようも…。
って!!あたしには足があったんだ!!
宙ぶらんになってる体勢で頑張って回し蹴りを決めようとするが…。
「あだっ!!」
急に体育マットの上に投げ出された。
痛い!!地味に擦りむいた!!ヒリヒリする!!
文句は沢山言いたかったが今のあたしは姫川琥珀だ。
あたしは琥珀あたしは琥珀あたしは琥珀…。
…よしっ!!
「なにするんですか!!」
あたしは慌てて上体を起こすが…。
「ヘー強気な女もそそられて良いな。」
男子生徒はそう笑いながらあたしに股がってきた。
「次俺っ!!」
「じゃあその次だ!!」
嫌な予感しかしない。
いや、あたしだったらいつでもこの状況を打破できるけど。
今のあたしは姫川琥珀、暴力沙汰はなるべく避けたい。
本当に危なくなったら仕方ないが咲さんにはなるべく迷惑をかけたくない。
どーしよ、どーしよ。
…現実逃避、止めよ。
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