潜入

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「…悪かったな。」 ……。 「………は…?」 今こいつ、なんつった!? 謝った!? あの自己中心的我が儘無愛想晃が謝った!? あたし今耳の病気にかかっちまってんのかもしれねぇ!! 「…晃が…謝った…。」 やっとまともに口が開いたと思ったらそれしかでなくて。 いやだってあたし、晃に謝られんの初めてじゃね? (前にもあったか?) 口開閉一番にそんな言葉をポロっと言ってしまったあたしは少しだけ睨まれた。 「…俺だって…謝る…。」 「へ?え、あ、うん、そうだよね。 晃も謝る時ぐらいあるよね。 って…なにが?」 あたし、晃に謝られるようなことされてねぇし。 「…お前に…変なこと聞いちまって…。」 「……………………あぁ、あれか。」 『お前、‘姫鬼’か?』 でもあれはあたしが未熟なだけであって晃が悪い訳じゃない。 あたしが弱くて勝手に動揺しただけで。 全部、あたしが悪いんだ。 「晃は悪くねぇよ、気にすんな。」 「……。」 .
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