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「大丈夫だって。」
「…おい。」
「別にいいだろ、少しぐらい。」
あたしは今までやってみたかった、晃の頭を撫でてみた。
いつもあたしが撫でられる立場だったしよ。
…別に晃に撫でられることが嫌な訳じゃなくて…。
つか逆に温けぇし、優しいし、撫でられんのは好きだけどよ…。
………。
あたしは変態か!!
違う違う!!断じて違うからな!!
「それ、馬鹿(拓也)が見たら失神するぞ。」
「気絶してる方が静かで良いよー。」
「確かに、シスコンの度が過ぎてんだよ。」
「馬鹿強いから姫の一発がねぇと気絶しねぇし。」
「……。」
あたしと卓斗はでかく溜め息をつき魁さんは苦笑いを浮かべる。
「早く行こうよ。」
「はい。」
「馬鹿(拓也)ちゃんと仕事してんのか?」
「仕事だけはしっかりやってるぞ、あいつ。」
「どーだか。」
あたし達はそんな話をしながら図書室、旧校舎を後にした。
あたしは旧校舎出る寸前、少しだけ後ろに振り返った。
「蓮…。」
小さく呟き、唇を噛むと少し先を歩いていた晃達を居った―――。
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