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「それじゃ、朝のSHR始めまーす。」
2人を見送るとあたしは何もなかったかのように連絡事項を済ませた。
「あ、そうだ。
早水お前1限、英語準備室来いよ。」
「……。」
無言を肯定と取って教室を出た。
楽しい尋問の開始だ。
―――
1限開始チャイムと共に早水が準備室に入ってきた。
「来たか、そこ座れ。」
「はーい。」
あたしは椅子を顎で示すとありがたくポットを頂戴しココアを入れた。
「何か飲む?」
「コーヒーで…。」
インスタントしかないけどいいか、と思いながら沸かす。
「はい、インスタントだけど。」
「じゃあ本題早く入ろうぜ。」
「それもそうか。」
あたしは一口だけココアを飲むと真っ直ぐ‘早水’を見た。
「あんた、誰?」
「…は?何言ってんだ、オレは早水和樹だ。」
「違う。
少なくともあんたは昨日あたしと会った早水和樹とは違う。」
目の前にいる早水和樹は目を見開いた後、大爆笑。
あたしはそれを冷めた目で見下ろす。
もしかしたらコイツが…。
薬の匂いはしないけど何か知ってるかもしれねぇ。
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