双子

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他にも数枚証拠写真を取り元の状態にしてから引き出しを閉める。 後は…。 職員室のすぐ隣にある校長室。 念のため軽くノックし誰もいないことを確認する。 「よし…。」 あたしは少しだけ扉を開け匂いを嗅ぐが…。 「麻痺してきやがった…。」 ずっと教頭の机を漁っていたからだろうか。 薬の臭いに鼻が慣れてしまい匂いがよくわからない。 あたしは舌打ちをすると校長室の中に入った。 「……。」 特に変わったものは無さそうだ。 ごめんなさい、と心の中で手を合わせながら机の引き出しを開ける。 本棚もそうだったが机の中にも何かの資料が一杯だ。 これじゃ何がなんだかわかんねぇ。 適当に一枚だけ引っこ抜いてみるが…言葉が難しすぎて何の事かさっぱり。 これ、ユーちゃんのテストより難しいんじゃね? あたしは資料を元に戻すと他の引き出しを開けて中を見ていく。 「あれ…なんだろ…。」 一番下の引き出しに入っていた鍵。 学校内の教室の鍵ではなさそうだ。 家の鍵にしてはでかすぎるし…。 一応、型とっとくか。 荷物の中から石灰を出し鍵に押し付け型を取る。 .
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