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「―――まさか…。」
「え、姫?」
「あっおい!!」
あたしは校長室の窓から飛び降りると旧校舎目指して走り出した。
今は幽霊が怖いだとか、そんな事考えて無かった。
確か、図書室は一階の一番端…。
あたしはあの時開いていた窓から侵入し周りを見回す。
人間の気配は、0。
あたしはポケットからペンライトを出し付けると口にくわえた。
手当たり次第に本を押してみる。
もしかしたら校長室と同じ様な仕掛けがここにも施されでいるんじゃないか。
蓮(もどき)がいたのは、それを調べていたんじゃないか。
まさかあのチョコは、蓮がたまたまいつもと違うチョコを持っていたんじゃないか。
昔から蓮はあたしを影で、後ろでサポートしてくれてた。
もしもそれが今も変わらないとしたら?
蓮は、今もあたしを影で守ってくれてんのか。
蓮は…。
「バカッ…蓮!!」
アイツはいつもいつもあたしを、百合を守ってた。
馬鹿だから、世界一の馬鹿だから。
いつも自分を犠牲にしてた。
「ちくしょう…。」
バンッと、本棚を殴る。
「ちくしょう…!!」
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