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夏休みが明けて3日、クラスのほとんどがいまだ夏休みについた習慣が離れず…。
朝のSHR、あくびをしている奴、机に伏せている奴などが目立つ中。
「んじゃ配るぞー、前の席の奴から取りに来い。」
宮部はなぜか大きな段ボール2つを持って教室に現れた。
宮部はガムテープを取り去り蓋を開ける。
あたしの席からは何があるのか全く見えねぇ。
「何だろうな。」
「うん。」
どうやら涼もわからないらしい。
「代えはねぇからなー、壊したら自分で買えよ。」
そう言ってどんどん渡していく。
「なっ…!!」
あたしの席からも見えるその黒い塊は間違いなく拳銃。
あたしは驚きのあまり席から立ち上がった。
「どうした桑原。」
「…なっなっ…!!」
なんであんたが拳銃持ってやがる!!
ついでにそんな物騒なもんを生徒に渡してんじゃねぇ!!
…一旦落ち着けあたし!!
いくら宮部でも拳銃を配るなんてふざけた事するはずねぇ。
なんたって龍炎華の先代副総長だしよ…晃達が慕っている奴がそんな真似するはずねぇ!!
「愛?」
それにだ、宮部の目もあたしが見る限り濁ってるわけじゃねぇ。
悪い事してたんだったら目が濁ってるはずだしな!!
「愛ってば。」
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