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「もう俺以外全員脱落した。」
「え、嘘!?じゃあ晃が最後の生き残り!?」
「そうだな。」
くーやーしーいー!!
なんで!?
どうして今まで喧嘩に負けたことがないあたしが射撃ゲームで負けるんだぁ―――!!
「…百面相。」
「なにが?」
「愛の顔。」
…あたしそんな表情クルクル変わってたか…?
って今はどうでもいい!!
「じゃあもう終わり!?
制限時間過ぎてないのに!?
あたしまだ全滅させてないのに!?」
「樹さんが俺とお前しか残ってない時点でどっちかが負けたら終わりにするつってた。」
「…。」
今だけ、いっ君が嫌いになりそう。
あたしっ最後まで正々堂々と戦いたかった!!
睡魔なんかに負けたくなかった!!
「…負けは負けだ、潔く諦めろ。」
晃はあたしの表情から読み取ったのか釘を刺す。
……。
ちくしょ―――!!
―――このときあたしは誓った。
もう二度とこういう場面では昼寝をしないと。
もう二度と、こういう場面では睡魔には負けないと。
そしてもう1つ。
絶対晃にリベンジしてやるんだ―――!!
あたしは自分が思っていた以上に負けず嫌いだったらしい―――。
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