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「はは…そう、かも。」
「お前の大事なモン は俺が壊させねぇよ、全部守ってやる、俺がいる。」
「心…強いね…。」
「あぁ、だから愛はなにも考えねぇで安心してろ、ずっと馬鹿面で笑ってればいい。」
「馬鹿面は…酷いと思うんだけど。」
「うっせ。」
晃に言われた言葉で…本当に安心してどんどん体の力が抜けていく。
でもそれでもシャツを掴む力は緩めようとはしなかった。
「…今日は一日こうしててやるからもう寝ろ。」
「本…当?いなく…ならない…?」
「当たり前だろ。」
「よか…た…。」
世界で一番強いあたしが、‘姫鬼’、‘鬼姫’であるあたしが守られるなんてやっぱり慣れないしおかしいと思う。
でも晃にこう言われて…酷く安心している自分にも気づく。
重くなった瞼が自然と落ちる。
―――久しぶりに…あたしは意識を手放すようにして眠りについた―――…。
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