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その瞬間に目に入ったのは可愛い可愛い愛華。
綺麗な黒髪を右サイドアップにし、アイロンで緩く巻かれたのかフワフワしている、色は違えど地毛のあたしのようだ。
「みてみて!!みやにいがやってくれたんだよ!!」
「へえ…馬鹿でも一つは取り柄があるんだ…可愛いじゃん、愛華に似合ってる。」
「えへへ…おねえちゃんもかわいいよ?」
「あはは…ありがと?」
纏めた部分にくっついている白い髪飾りが揺れる。
雅…中々いいじゃん、人は見かけと普段の馬鹿さ加減じゃわからないってか。
あたしが思っていた以上に器用だったんだな。
「愛ちゃんも想像以上に似合ってるよ…。」
「…お世辞どうも。」
顔にかかる髪が鬱陶しくて片耳にかける。
「お世辞じゃないよ、ほら、涼と涼也…と雅、見惚れててなにも言えてないじゃない。」
「いや…明らかに着物負けしててなにも言えてないんだと思うんだけど。」
「えー?お姉ちゃん可愛いのに!!」
「はいはい。」
腰に抱き着いてくる愛華の頭を髪が崩れないように優しく撫でる、あぁ…ここまで可愛いなんて…写真撮りまくって部屋に飾ってアルバムにも貼りたい。
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