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「?こんなの初めて見た…。」
みんなのは全部印刷してあったような物だったのに、あたしの物だけは違った。
なぜか紙の上に縦書きで一言‘宿命に従うか運命に抗うかは己しだい’と。
「??なにこれ、こんなの見たことないんだけど…。」
「聞いてきますか?もしかしたら間違えて違う紙が交じってたかもしれないですし…。」
「んーまぁいいや、大した意味は無いでしょ。」
「え?良いんですか?」
「まぁ…自分でもなんとなくわかるし…。」
「??」
目をパチクリさせているチビの頭をあたしは乱暴に撫でる。
‘宿命に従うか運命に抗うか’…か、面白い。
それってあたしが姫鬼であることをこれからどうするかってことだろ?
そんなの今と変わらないように隠すに決まってる、正体がばれた時はもうここでは普通に生活できないだろうから。
「そろそろ帰ろう、体冷えて来ちゃった。」
「そうだね。」
「あいかもさむい!!」
そう言った愛華の鼻は確かに寒いせいか少しだけ赤くなっている。
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