よく晴れた昼下がりのこと

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それからは一瞬の出来事だった。 君は確かに僕の横にいた。しかし、今はあの小さな子の背に覆い被っている。迫り来る鉄の塊から守ろうとしている。 その背に僕は叫びを聞く。 ―いけない!この子から生を奪ってはいけない! まだ、「まだ」がある。 この子はこれから沢山の人と出会い、かけがえのない" "を知る。 だから、私は構わないから。 この子を必然に、流してしまわないで………。 悲痛に満ちていた。 君はそんなにも熱い想いをその身体に宿していたのか。僕は驚愕した。そして思い返す。あの怠惰な日々を。何をするでもなく、ただ過ごしてきたあの日々を。君との思い出を。 ふと気づく。僕と君は違う心を持っていたんだ。当たり前のことに今、気付いた。僕はほっと安堵した。 君だけの"答え"が出たんだね。
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