よく晴れた昼下がりのこと

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*** そうだ。 兄はまだ、私のしたことを理解していないだろう。 兄と私は同じはずであった。そして日々、語り合ってきたはず。なのに私は自分の"心"に突き動かされていた。 あのままでいたのなら、兄と同じく私も傍観者であっただろう。 こんな小さなものを守るなんて、答えを見つけられない私には考えの至らないことだったと思うから。 兄。気づいてほしい。 私は小さいものを守ると同時に、そんなことを想った。私達は" "を見落としていたということを、私と同じく愚かな兄に気づいてほしい。 それだから私は、自分の身をもってしてまで守ろうと考えたのかもしれない。本当に" "は面白い。 色々な想いが重なって私は突き動かされた。 だからどうか。兄にも、伝わって。 ―…私は" "に気付いた。 でも悲しいことに、もう逝ってしまうみたい。だから兄さん、この想いを感じて。 私には、兄さんに" "していると言えないのが心残りで――
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