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「風が吹いて
花びらが空に舞う
光に満ちた春の空
振り向くと
それよりも眩しく輝くような
君の笑顔が目に入って
どきん、と胸が
高鳴った」
「いいじゃん。なにがだめなの?」
陽菜の眉は下がったまま。
「自分でも悪くないとは思うよ。でも、陽菜はどうしても恋愛の詩ばっかりになっちゃうんだぁ……」
たしかに、陽菜は恋愛詩が多いかも。
でも逆に、わたしは恋愛ものが苦手だから、恋とか愛とかをうまく表現できるのは、陽菜の長所だと思う。
「わたし、陽菜の恋愛詩すきだよ」
「ほんとっ!?嬉しい!」
ぱぁっと陽菜の顔が輝く。でも、すぐに難しい顔をして、考えこんだ。
「でも、ちがうジャンルを書いてみたいんだよねぇ」
「そっかぁ。どんなジャンル?」
「友情とか」
友情、と聞いてわたしはひとつ、ひらめいた。
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