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『ふぅー』
母に連絡し終えて一息つき、袖で涙を拭きながら携帯を閉じた。
僕の知らせに母は声が震え、言葉が途切れ途切れになっていた、多分、泣いていたんだと思う。
理由は自覚しているつもりだ。
ある理由で僕は5歳になったとき、バイオリンの技術を高めるために海外へ発った。
誰にも、何も告げず。
それから10年間、一回も母さんに連絡しなかった。
そしてそれは………
春矢にも………………
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