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空白
空白な物書きは旅を続けた。
何を見ても何の感情も抱かない。
どんな喜劇を見ても楽しくない。
どんな悲劇を見ても哀しくない。
いつしかそんな毎日に疲れ果てた彼は何もない場所で空白な手帳を見つけた。
例えば、何気ない一日を普通に過ごしても何もなく忘れ去ってしまう。
だが、それを何かに書き留められたら、少しは彩る事が出来るのではないだろうか。
彼は空白の心で思い付く限りの言葉で手帳を埋めていく事を誓った。
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