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外に向かうと
姉がいた。
姉と言っても義理の姉だ。
ん…?言っていなかったか。私は、小さい頃この帝国に来て、今の姉〈ヘンリア〉に引き取られたんだ。
「あ!タルアちゃん♪た~る~あ~ちゃ~あ~ん!お姉ちゃんですよ~♪」
そう言うとヘンリアは人混みをかき分け私の方に向かってきた。
『ふふっ…おはようございます。ねえさま』
私が挨拶すると、むきゅ~っと抱き締めてきた。
「おはよ~う♪今日は任務の日…気をつけてね。タルアちゃん。タルアちゃんに何かあったら…お姉ちゃん……うぐぅ。」
今にも泣き出しそうなヘンリアに私は満面の笑みをささげた。
『大丈夫!私はちゃんと帰ってくるから…ね?』
するとねえ様はにこりと笑い、去っていってしまった。
『……行ってきます。ねえさま、大丈夫。私は帰ってくる。……必ず』
必ず……。
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