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ドガアアアアアン
「ひるむな!行けえええええええええええええ!!!」
あいつ…
ファスがそう言うと
帝国の団はすぐさま化物に向かい牙をむいた。
刃が交わる音
肉が裂ける音
誰かの叫び声
自分は戦っているうちに自然と目頭が熱くなった。
『-ーーーーっ!』
自分は今戦っている
一匹の化物と目があった。
『…………………』
自然と鼓動がはやくなる。
苦しい。
そして
化物は牙をむき出しにして、私に襲いかかってきた!
周りの仲間たちを蹴飛ばし
己の欲望を満たすためだけに
血をほしがる化物。
口にはさっきまで喰らっていた、肉片がこびれつき
うにうにしたものが
垂れている。
べちゃりと滴り落ちるそれは、
長い……。
まるで簡単に書く脳みそのようだった。
私は呼吸にならない呼吸をしているに違いない。
はあ
はあ
はあ
近づいてくる。
近づいてくる。
やらなくては…。
やらなきゃ。
殺さなきゃ…
そして私の目の前は暗くなった。
たった一つだけ覚えていることは
まわりには
血生臭い
匂いが漂っていた…。
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