無い

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そう… 違和感がしめした先には 私の腕があった。 そしてその先には あったはずの ‘手’ がなくなっていた。 「……!」 私は息をのんだ。 体はガタガタと震え 喉は渇き 力んだある方の手には 血がにじんでいた。 ……なぜか 無い方の手も感覚で痛くなっていた。 そして、 私は思い出した。 戦いに行った仲間は 生きているのか… 無事なのか… あたりを見渡すと、 ずらりとベッドが並び、そこには 誰もいなかった。
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