ドッぺru原画ー ノ 弐

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§   §   §  席に来たのは同じクラスの委員長、鈴村さん。  転科初日の僕に、校内を案内してくれた優しくて、どこか上品な雰囲気をもった人。  バッチリメイクに流行りの栗色ゆるふわパーマの美人さん。  クラスでも成績上位者が任命される委員長は多忙らしいのに、僕達の席に座ると、滔々と語り出した。 「お食事中にごめんなさい。    でもどうしても昼休み中にお伝えしたい事があって。    それにこの席、実はこの学科の中でも成績最優秀者に送られる特別指定席なの。    私なんかが座っているのがバレると席の保有の当人からも、教師の方からもお叱りを受けてしまうの、だから手短にお話させてちょうだい。    どうしてもお伝えしたい事、それはこの席の持ち主、同じクラスの削雛千鶴さんの事よ。   休み時間に耳にしたのだけど、真東さん、貴女が彼女のお友達で、彼女の身辺について調べているというのは本当かしら?」  僕は頷いて肯定する。 「そう、そうだったのね……でもよかった、このクラスに馴染む前にその事が解って本当によかったわ。    それで本題なのだけど、貴女はもう彼女を取り巻く現状を詳しくご存じ?」    僕は首を振って否定する。 「そうよね、もし調べ終わっていたら貴女みたいな綺麗な人が、あんな女の友達なわけないもの。    あ、ごめんなさい、唐突に驚かせてしまったわよね。    でもこれは貴女のためなの、貴女のために私は忠告させてもらうわ、真東蒐子さん。    単刀直入に言わせていただくとね、今後、削雛千鶴さんとは距離を置いた方がいいわ。詳しく話せば長くなるのだけど、どうしてもと言うのならちゃんとその理由も説明をするわ」  僕は頷いて肯定する。 「わかったわ。  じゃぁこの腕の事を話さなくてはけないのだけど、あ、ちなみにこれは骨折じゃないの、大袈裟でしょ?   筋を痛めてしまって医者からは一月は安静にさせておくようにって言われて、仕方なくなの。  今は我慢してるわ。  それでこの腕、実は事故じゃないの、あの削雛千鶴、本人は自分のドッペルゲンガーの仕業だなんて言って言い逃れようとしているけど、彼女に……あぁそういえば彼女のドッペルゲンガーの噂についてもご存じかしら?」  僕は頷いて肯定する。
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