ドッペru原画ー ノ 参

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 §   §   § 「これは学園に古くから伝わる、嘘のような怪談話」 「始まりは、愛し合った二人の少女の物語より」 「少女が二人、互いの愛を受け入れ、幸せな時間を、この学園で過ごしていた」 「歳は同じく、好みも同じ、互いを思いやる心も通じ合い、二人の魂は同じ形をしていた」 「彼女達は双子だったのだよ」 「姿は同じく、声も同じ、互いは互いを写し合う鏡のような存在だった」 「自分を愛するように彼女を愛し、彼女を愛するように自らを愛し」 「二人は愛し合った」 「その愛には限りがなく、また、果てもないように思えた」 「しかし、そこに一人の男がやってくる」 「彼女を見初めた、若い男」 「男は双子の傍えを呼び出し、自らの愛を打ち明けた」 「少女は男の申し出を断ると同時に、男へ何故と尋ねた」 「私達は姿も同じ、声も同じ、互いを思い合う心も同じ、そして貴男を思う心も同じ。何一つとして違いなどないはずなのに、どうして私を選んだのか、と」 「彼女の言葉に、男は嬉々として応えた」 「   “ それは君の方が 先に 生まれているからだよ ”   」  
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