プロローグ

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クレスト軽量型は後退しながらマシンガンを連射するが、ミラージュ遠距離砲撃型はそれをものともせずに前進する。重量型の装甲だ、簡単には破れず、ほとんどが弾かれてしまっている。ミラージュ遠距離砲撃型はコアに登載されているイクシードオービットを展開した。通称EOと呼ばれる本装備は機体の真上に滞空し、敵機を自動で攻撃する自律兵器である。クレスト軽量型はビルの影に隠れEOから発射される高出力レーザーをやり過ごす。 クレスト中量型とミラージュ高速戦闘型は機動戦闘を展開していた。 2機の間にあったビルが途切れたとき、ミラージュ高速戦闘型が急上昇し右肩のマルチミサイルを発射する。 命中するかと思えた刹那、クレスト中量型はオーバードブーストを発動。OBと呼ばれる本機構は瞬間的にACに超高機動力を与える。そのためミサイルは追尾しきれず、地面に当たって四散してしまった。 EOはEN弾を使用しており、弾切れしたとしても時間経過とともに回復させる事が出来る。ミラージュ遠距離砲撃型はEOが弾切れしたため、弾を回復させるためにコアへ格納する。クレスト軽量型はそのタイミングを逃さずにビルの影から飛び出しマシンガンを連射した。その弾薬はミラージュ遠距離砲撃型の頭部カメラを破損させるが、同時に放たれたバズーカ弾によって自機の頭部ユニットを吹き飛ばされてしまった。 頭部カメラの破損によりミラージュ遠距離砲撃型は武装の照準が出来なくなった。EOもまだ弾薬が回復していない。だが肩武装には両肩装備タイプのオービットキャノンが装着されていた。そのオービットキャノンは射出地点にとどまり、近付いた敵機を自動で攻撃する兵器だ。射撃武器は使えないが、このオービットでクレスト軽量型を破壊する…はずだった。オービットキャノンを起動させた瞬間、クレスト軽量型が一瞬である程度の距離をとった。そして肩に内蔵されるタイプの武装、インサイドのミサイルと両肩部外側に追加装備される、エクステンションの連動ミサイルを同時発射させた。大量のミサイルがミラージュ遠距離砲撃型に降り注ぐ。いくら重装甲をもってしてもこれでは助からない。
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